東京23区の2026年度当初予算案が17日に出そろった。普通建設事業費を含む投資的経費は16区で25年度を上回った。前年度に比べ2倍以上になったのは千代田と台東の両区で、主に公共施設の新築や改修案件が重なった。各区が抱える施設は更新時期を迎えている。社会情勢の変化とともに求められる用途も変わっている。年度によって金額に多寡はあるものの、今後も一定規模の費用計上が見込まれる。
一般会計が過去最大となったのは前年度比マイナスとなった新宿区と豊島区を除く21区だった。最も伸びたのは中央区で、財政積立金や市街地再開発事業助成などの増加が押し上げ要因となった。
投資的経費が前年度比126・9%増の千代田区は、図書館や保育園などの複合施設となる「(仮称)四番町公共施設」の整備で前年度に比べ約59億円、「(仮称)神田錦町三丁目施設」の整備で約32億円増えた。神田錦町三丁目は障害者支援施設などが入る。樋口高顕区長は今後の工事見通しに関して「和泉小学校やスポーツセンター、公園などさまざまな改修工事がある。基金を上手に活用して取り組みたい」と説明した。
137・4%増の台東区は生涯学習センターの機能強化に向けた工事を推進。障害者、教育、若者支援などを展開する「(仮称)北上野二丁目福祉施設」も建てる。同区の担当者は「区有施設の大規模改修が多く控えている。北上野二丁目の福祉施設整備は今後も続く。28年度くらいまで投資的経費が多くかかると見込んでいる」と話す。
板橋区は再開発事業経費などが重なり72・1%増となった。上板橋駅南口駅前地区に約47億円、大山町ピッコロ・スクエア周辺地区に約33億円を振り向ける。
地下鉄の延伸を巡っては沿線自治体の期待が膨らむ。東京メトロ・有楽町線の延伸工事が進行中の江東区は、中間駅の一つになる東陽町駅周辺でまちづくりを計画している。基礎調査などを行うため約2150万円を計上した。都営大江戸線は終点の光が丘駅から西方向に延ばす方針。練馬区内に新たに3駅設置する。同区は新駅建設予定地周辺でまちづくりに取り組むため、関連経費として約7100万円を充てた。延伸推進基金には30億円を積み増す。
中野サンプラザの敷地での再開発が白紙になった中野区は、再整備事業計画の改定に向けさまざまな調査を行うとともに、専門家を交えて議論。27年2月に改定案をまとめる。
新宿区の投資的経費は44・4%減と、23区の中で減少率が最も大きかった。新宿文化センターの改修や四ツ谷小学校、西新宿小学校の増築工事など大型案件が完了したことが影響した。






