大林組は、鋼とコンクリートのハイブリッド構造を採用した「TLP(テンション・レグ・プラットフォーム)型浮体式洋上風力発電施設」の支持構造物で、日本海事協会の基本設計承認(AiP)を取得した。安全性や構造強度の面で成立可能な設計と評価された。今回のAiP取得で商用化を見据えた設計段階にステップアップできる。
支持構造物は部材をあらかじめ製作し、運搬後に組み立て・接続できるのが特徴。部材製作や施工方法の選択肢が広がるため、他の浮体形式(鋼製セミサブ型)と比べ、浮体建造費を25%削減できる見込みだ。部材を同時並行で製作できることから、量産化を見据えた製造体制も構築しやすい。
TLP型係留は、常時張力を与えることで浮体の上下動揺を抑制できる。試算では発電効率が約8%向上するという。水深の約10倍の占用幅が必要とされるカテナリー型係留と比べ、係留索の広がりを小さく抑えられるため、占用海域を最小限に抑制でき、漁業への影響も小さい。
ハイブリッド構造を採用したTLP型浮体式洋上風力発電施設の支持構造物にAiPを発行した世界初の事例になる。
大林組は2012年からTLP型浮体式洋上風力発電施設の研究を進めてきた。支持構造物は、新エネルギー・産業技術総合開発機構の委託事業「浮体式洋上風力発電の導入促進に資する次世代技術の開発」の一環。28年には、風車を搭載した実海域での実証実験を目指す。







