国土交通省は、建設業法に基づく技術者制度の抜本的な再構築に向けた議論を始めた。資格保有者は若年層で減少し、ベテラン層に依存する構図ができつつある。次世代を担う技術者を確保するため、高度化する施工管理のニーズに柔軟に対応できる環境を整え、その職務や役割に社会からの評価を得られる制度に転換していく。13日に有識者会議「適正な施工確保のための技術者制度検討会(第2期)」を2年ぶりに開き、年度末まで集中的に議論を重ねることを確認した。
国交省は過去に整理した検討事項を引き継ぎつつ、直近の社会状況の変化も踏まえ検討を具体化する方針。地方を中心に深刻化する人材不足、人材の流動化や働き方の変容、施工量と難易度が求められる維持・更新や防災対応の需要増、公共発注者の人材不足に起因する民間技術者への依存増大といった動きに着目する。人材不足下でも適正な施工を確保可能な仕組みや、これまで現場を支えてきた技術者個人の「経験」や「心意気」といった部分に過度に依存しない仕組みなどを掘り下げたい考えだ。
会合では、議論の着眼点として▽専任制度▽技術者要件▽技術研さん▽資格者証と講習▽受験環境▽制度・手続きの簡素化▽職務・名称の定義(社会的地位の確立)▽能力や実績など施工管理力の評価(キャリアプランの具体化)-の8項目を提示した。次回以降、年度内に3回程度の議論を予定する。9日にスタートした建設業政策の新たなビジョンの検討会とも、施策検討で連携する。
監理技術者資格者証保有者の総数は過去20年で増加しているが、30代と40代の人数は逆に減少を続けている。国の推計で54歳以下の技術者は25年の約33万人から40年には約27万人にさらに減る。
会合の冒頭、藤田昌邦官房審議官(不動産・建設経済局担当)は「(技術者に求められる)要求水準はますます高まっている」との認識を示しつつ、「国民の暮らしを支え、信頼される建設生産システムを今後も成り立たせるには、技術者が能力を遺憾なく発揮し、活躍できる環境を整えることが必要不可欠だ」と訴えた。










