2022年に解体された「中銀カプセルタワービル」(東京都中央区)の跡地で延べ9989平方メートル規模のホテル建設が進行している。設計は久米設計。橋本組(静岡県焼津市、橋本真典社長兼最高経営責任者〈CEO〉)が施工している。橋本組は、世界中から注目を集めたビルが立っていた場所で、地元で培ってきた経験やノウハウを生かし、東京・銀座に新たな都市景観をつくる。
建設現場は中央区銀座8の16で、目の前を首都高八重洲線が通っている。新築するホテル名は「Pullman Tokyo Ginza」。S一部SRC・RC造地下1階地上12階建てで、高さは41・9メートルとなる。工事現場に掲示された「建築計画のお知らせ」によると、工期は29年2月までを予定している。
元々立っていた中銀カプセルタワービルは黒川紀章氏(1934~2007年)が設計し1972年に竣工した。「建築は成長し、新陳代謝する」というメタボリズム思想を体現した建物だった。築年数を重ねる中で老朽化が課題になっていった。管理組合は建て替えを含め対策を議論していたが、2021年に敷地の売却を決めた。
跡地でホテルの新築を担う橋本組は、地域の橋梁や港湾、高速道路など、人の暮らしを支えるインフラを数多く建設してきた。大阪・関西万博ではハンガリーのパビリオンの施工を担当した。
発注者の銀座のホテル(東京都新宿区)、久米設計と1年にわたって品質や安全性、施工方法を協議したという。歴史のある場所だからこそ、一つ一つ慎重に検討し判断した。橋本社長兼CEOは「銀座という高密度な都市環境で、周辺地域への配慮を徹底する。安全と品質を最優先に、一つ一つの工程を着実に進める」と話した。
中銀カプセルタワービルは140のカプセルで構成していた。このうち約20カプセルが再生され、美術館や商業施設での展示、宿泊施設などとして活用している。









