論説・コラム

回転窓/現代版「背中を見て学ぶ」 [2018年1月19日1面]

 陸上や水泳、スケートのような100分の1、1000分の1秒を争う世界では、体をいかに無駄なく動かすかが記録を左右する。記録保持者と同じ動きができればおのずと記録は伸びる▼記録保持者の動きを映像で分析してまねる。現代のアスリートは、そうした科学的トレーニングを積んだ結果、フォームがしっかりしており、大きなスランプに陥ることも少ないと聞いた▼アスリートほど精緻ではなくても、職人の世界で一流と呼ばれる...続きを読む

回転窓/北海道命名150年 [2018年1月18日1面]

 かつての「蝦夷(えぞ)地」が「北海道」と命名されて今年は150年の節目に当たる。名付け親は三重県松阪市出身の探検家、松浦武四郎▼「北加伊道」など6案を明治政府に提案し、最終的に現在の名称となった。「カイ」という言葉に「この地で生まれたもの」という意味があると、アイヌ民族の長老から教わり、先住民族の存在を尊重する思いを込めたと言われる▼松浦は6回にわたって現地踏査を行い、地形やアイヌの暮らしなどを...続きを読む

回転窓/趣ある字を万年筆で [2018年1月17日1面]

 哲学者で詩人の串田孫一(1915~2005年)に、仕事場に泥棒が入った時のことを書いたエッセーがある。盗られたのは万年筆とたばこの箱だけ。〈持っていくものが他になかったらしく…〉と振り返っている(『文房具56話』〈ちくま文庫〉の「萬年筆」)▼よその家に2度ほど忘れた時も〈仕事が出来ないので〉とすぐに引き返して取りに行ったというから、万年筆は欠かすことのできない商売道具であったらしい。まさに罪深い...続きを読む

回転窓/レジェンドの心技体 [2018年1月16日1面]

 約4週間後の2月9日、韓国の平昌(ピョンチャン)で23回目の五輪冬季競技大会が開幕する。既に競技施設は完成。比較的緯度が低く降雪量に不安の声があるものの、人工降雪機をフル活用して競技開催に備えているそうだ▼日本選手の活躍とメダル獲得に早くも期待が膨らむ。中でも現役でありながら「レジェンド」と尊敬を集めるノルディックスキー・ジャンプの葛西紀明選手の動向からは目が離せない▼史上最多8度目の冬季五輪。...続きを読む

回転窓/新たな一手「泊食分離」に注目 [2018年1月15日1面]

 強い寒波が相次ぐ今冬。首都圏の近くでは昨年より2週間以上も早く全面滑走できるようになったスキー場もある▼日帰りも手軽でよいが、ゆっくり温泉に漬かって郷土料理を味わい、翌日もたっぷり滑ろうと宿泊するスキーヤー、スノーボーダーも少なくないだろう。好みの食事を近隣の飲食店で楽しめるプランを用意する宿が増えており、旅行客の多様なニーズに街ぐるみで応える取り組みが活発化しつつある▼そうした動きを察知した観...続きを読む

回転窓/仕事の基礎は「まねる」こと [2018年1月12日1面]

 日本の老舗とその仕事ぶりを紹介した『老舗の履歴書』(樋口修吉著、中央公論新社刊)の帯に、一昨年に亡くなったタレントの永六輔さんが〈先代の仕事に似せる。「仕似せ」が「老舗」になる〉と推薦文を寄せていたのを読んだことがある▼年季が入った職人の中には「技は盗むもの」との信念から弟子に手取り足取り教えることをしない人も多い。「自ら学ぶ者だけが優れた職人になる」と▼学ぶの古語は「まねぶ」。つまり「まねをす...続きを読む

回転窓/EC支える物流の新戦略は [2018年1月11日1面]

 ネット通販などの電子商取引(EC)の市場がここ数年で急拡大している。わざわざ店舗に出向かなくても、インターネットで商品を物色してお気に入りのモノが見つかれば即購入、ほんの数日で手元に届いてしまう▼こうした購買スタイルの大きな変化に合わせ、物流の世界では消費者にいち早くモノを届けるためのネットワークの再構築が進む。先進的な大型物流倉庫の開発が大都市の周辺部などで活発化しており、この流れはしばらく続...続きを読む

深谷組野球部/元巨人軍・高橋洸選手を獲得/現場とスポーツ両方の戦力に [2018年1月10日5面]

 深谷組(さいたま市見沼区、深谷和宏社長)の硬式野球部に、元読売巨人軍の高橋洸選手(24)が1日付で入部した。同部は創部3年目で、元プロ野球選手の入部は初めて。「走攻守そろっており、大きな戦力になる」と期待する。平日は一般社員と同様に新国立競技場などの建設現場で仕事をしながら、都市対抗や日本選手権出場を目指していく。
 高橋選手は日本文理高(新潟市)で甲子園の出場経験があり、11年にドラフト5位...続きを読む

回転窓/ジョン万次郎没後120年 [2018年1月10日1面]

 本紙連載「建設契約講座」の筆者・草柳俊二氏が近著に書いている。〈幕末という時代において、世界から日本を見つめることの出来た極めて稀な日本人…〉。この日本人とは現在の高知県土佐清水市に生まれ、日米和親条約の締結などに貢献した「ジョン万次郎」こと中浜万次郎である▼仲間と漁に出て遭難した万次郎は無人島に漂着し、米国の捕鯨船に助けられて渡米。そこで学んだ英語や測量学、航海術、造船技術などが帰国後に大いに...続きを読む

回転窓/駅前空間に地域のデザインを [2018年1月9日1面]

 昨年12月7日に全面供用したJR東京駅の丸の内駅前広場を暮れに訪れた。新名所の話題性や年末の帰省シーズンが重なって多くの人が行き交うが、広場中央の大きな歩行者専用空間がそれを許容していた▼路線バスやタクシーなどの交通結節機能も集約し、歩行者にも車両にも配慮された構成。赤れんが駅舎や皇居へ続く行幸通りと調和した見事な都市景観が誕生していた▼丸の内駅舎の保存・復元工事が終わって5年以上がたつが、シン...続きを読む

回転窓/誇りを持てる業界に [2018年1月5日1面]

 2000年度に土木学会賞技術賞を受賞した神奈川県にある宮ケ瀬ダム。受賞を記念してダム湖畔に建てられた銘板の裏面には、このダムの建設に半年以上従事した人たちの名前が発注者、受注者、また元請、下請の別にかかわらず刻まれている▼表面には「21世紀を拓く宮ケ瀬ダム」とある。裏面の名前と併せ読めば、1971年に事業が始まった待望のダムを完成させようという強い意志が、現場の末端にまで行き渡っていたのをうかが...続きを読む

回転窓/善きものを少し知る [2018年1月4日1面]

 文豪トルストイが最晩年に、自身の言葉や古今東西の聖賢の著作からの名言・箴言(しんげん)を集め、1日を1章として1年分を編んだ『文読む月日』。その冒頭、1月1日の章はこの言葉で始まる▼〈第二義的なもの、不必要なものを多く知るよりも、真に善きもの、必要なものを少し知るほうがよい〉(北御門二郎訳、ちくま文庫)。馬齢を重ねても、新しい年の始まりには気持ちが多少は改まるものである。読者の中にも、元日には一...続きを読む

2018新年号/国交省・毛利信二事務次官に聞く/国土交通行政や産業政策の方向性は [2018年1月1日20面]

 ◇「人」に焦点当て改革実行
 国土交通省が、働き方の改善と生産性の向上を柱にさまざまな施策を打ち出している。建設業の働き方改革や担い手確保・育成といった建設産業の人づくり革命を強力に推進。建設現場の生産性向上策「i-Construction」をはじめとする生産性革命プロジェクトのさらなる具体化に精力的かつ迅速に取り組んでいく方針だ。2018年の国土交通行政や建設産業政策について、毛利信二事務次...続きを読む

2018新年号/明治元年から150年/夏目漱石からのメッセージを読み解く [2018年1月1日13面]

 ◇「還元的感化」の仕事を追い求めよ
 2018年は、日本が近代国家を目指して歩み出した明治元年(1868年)から数えて150年の節目の年に当たる。江戸時代最後の慶応3年(1867年)に産声を上げた夏目漱石は新生・日本の国づくりと歩みを共にし、変わりゆく東京を眺めてきた。優れた文明批評家とも評される漱石が、当時の建築、デザイン、ものづくりをどう見ていたのか。それを漱石の講演録から分かりやすくひも...続きを読む

2018新年号/全建協連×東京モード学園/ユニフォームデザインプロ [2018年1月1日4面]

 わくわくする建設業を目指す-。全国建設業協同組合連合会(全建協連、青柳剛会長)と、ファッション・メーク・デザインの専門学校「東京モード学園」がデザインの力で建設業のイメージアップを目指す「ユニフォームデザインプロジェクト」を進めている。同校の学生が考案したデザインを実際の作業着に仕立てる。建設業とファッション業の異色のコラボレーションに双方の期待は大きい。
 「安全で作業しやすいのはもちろん、...続きを読む
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タイムライン―日本の防災対策が変わる
風水害などの防災対策として全国の地方自治...続きを読む