論説・コラム

回転窓/希望の灯火を手に [2021年3月25日1面]

 1年遅れで東京五輪の聖火リレーが25日に始まる。開会式が行われる7月23日までの121日間で47都道府県、859市区町村を、聖火を手にした約1万人のランナーが巡る▼スタート地点は、福島第1原発の事故対応で前線基地になったサッカー施設「Jヴィレッジ」(福島県楢葉町、広野町)。東日本大震災の復興に携わる建設技術者・技能者らで再結成した建設業チームも参加し、「復興五輪」の印象付けに一役買う▼聖火をとも...続きを読む

回転窓/国境離島 [2021年3月24日1面]

 1カイリは何キロと聞かれ答えに窮した。以前調べた記憶はあるものの、普段使わないため、どの程度の距離か見当もつかなかった▼1カイリは1852メートル。地球の子午線上で角度1分に相当する長さと定義されている。領海は12カイリなので約22キロ。排他的経済水域(EEZ)は200カイリなので約370キロとなる▼日本は国土面積で世界61番目の広さだが、EEZ面積では6位になる。列島周辺に島々が多数あるためで...続きを読む

回転窓/サクラのつぼみがほころぶ頃 [2021年3月23日1面]

 週末の関東は雨が降り強い風も吹く天候。この時期は春の嵐と呼ばれる台風並みの暴風や猛吹雪が発生しやすい時期だ▼北から来る寒気と南から吹き込む暖気がぶつかり合い、低気圧が急速に発達しやすいのが理由。爽やかな晴天が多くなる春本番はもうすぐ。桜の開花も列島各地から寄せられており今週、修了式を迎える学校も多かろう▼緊急事態宣言は解除になったが、新型コロナウイルスが姿を消したわけでなく予断を許さない状況は続...続きを読む

主要ゼネコン/22年3月期業績、コロナ禍乗り越え回復基調へ/大和証券分析 [2021年3月22日1面]

 新型コロナウイルスにほんろうされた2020年度がまもなく終わる。建設業界は感染防止に注力しつつ工事を継続。主要ゼネコンの多くは、21年3月期の連結決算で減収減益を見込むが、22年3月期は持ち直すとみられる。今後は大都市での大型再開発や洋上風力発電プロジェクトの本格化を控える。競争激化の懸念がくすぶるものの、業績は堅調に推移していきそうだ。
 「コロナ禍による業績への影響は国内は比較的小さい。2...続きを読む

回転窓/来年に備えた戦いは続く [2021年3月22日1面]

 ピンクから白へのグラデーションや濃い紫などさまざまな葉の色と形が楽しめるハボタン。冬の寒さに当たるから花茎が育つトウ立ちするのが特徴でもある▼黒系のボリュームのある葉の種なら、明るい草花を集めた鉢を冬に引き立たせてくれる。日差しや気温が春らしくなると、茎が伸び、葉の力強さが増す。季節の変化を伝えてくれるハボタン。冬から春の鉢植えやガーデニングの主役の一つになりつつあると聞いた▼近所の人にいただい...続きを読む

回転窓/DXが生み出す連携 [2021年3月19日1面]

 デジタル変革は世代間をまたがって平和を作る--。台湾でデジタル政策担当の閣僚を務めるオードリー・タン氏がこう話していた▼名刺管理サービスを手掛けるSansan(東京都渋谷区、寺田親弘社長兼最高経営責任者〈CEO〉)がDX(デジタルトランスフォーメーション)をテーマに開いたウェブイベントでの一こま。DXを駆使して、多数による双方向のやりとりを活性化することが重要だと指摘した▼興味深いのは若者の巻き...続きを読む

回転窓/ダイヤ改正にドラマあり [2021年3月18日1面]

 鉄道のダイヤ改正は日常利用者だけでなく鉄道ファンも注目している。13日の改正で、通勤で使うJR東海道線の東京~小田原駅間は、朝・夕夜間に運転していた「湘南ライナー」が姿を消した▼今年に入り改正前に走る電車の姿をカメラに収めようと、駅ホームに鉄道ファンの「撮り鉄」の人数が増えた。シャッターチャンスを逃すまいと真剣な表情でファインダーをのぞく姿。通勤電車で窓越しに彼らの姿を眺めるのが楽しみの一つにな...続きを読む

田村喜子さんの『土木のこころ』が話題/大型書店でベストセラーに/現代書林が復刻 [2021年3月18日1面]

 ノンフィクション作家で土木技術者に焦点を当てた作品でも知られる田村喜子さん(1932~2012年)の書籍『土木のこころ復刻版-夢追いびとたちの系譜』(現代書林)がベストセラーになっている。絶版状態になっていた書籍を寿建設(福島市)の森崎英五朗社長の発案で復刻。3月から書店の店頭に並んだ。東京都中央区の大型書店「八重洲ブックセンター本店」が先行発売し、7~13日の一般教養書ベストセラーで1位になっ...続きを読む

回転窓/サクラと異常気象 [2021年3月17日1面]

 11日に広島、福岡が12日、14日は長崎と松江、東京、15日に高松、松山、高知。「さくらの開花」状況を気象庁のホームページから拾った▼松江があるのに、なぜ温暖な鹿児島や宮崎がないのかと勝手にいぶかしく思ってしまうが、今年も桜の季節がやってきた。コロナ禍で気分が沈みがちだが、自然界の息吹を感じる季節になり、なんとなく気持ちも弾む▼「年年歳歳花相似たり/歳歳年年人同じからず」(劉希夷)。毎年同じよう...続きを読む

聖火リレー3月25日スタート/建設業チーム再結成、福島県内を走行 [2021年3月17日1面]

 建設業チームが再結成--。1年延期となった東京五輪の聖火リレーが25日にスタートする。「復興五輪」と位置付けられた今大会では、東日本大震災の復興に携わる建設技術者・技能者で結成したチームが聖火リレーに参加し、復興への思いを世界に発信する。同日、福島県の南相馬市役所~本町二丁目交差点南の約200メートル区間を走る。時間は午後4時40分から。
 チーム名は「オリンピックと復興を支える建設業チーム」...続きを読む

回転窓/父親のダミ声とカセットテープ [2021年3月16日1面]

 その昔、歌手が新曲を発表する場はテレビの歌謡番組かラジオと相場が決まっていた。新聞のテレビ欄に「○○が新曲披露」と書いてあると、ラジカセをテレビの前に置きカセットテープに録音した▼ケーブルをつないで音を取り込む方法など思いつかずラジカセの内蔵マイクで音を拾う。余計な会話が入らないよう家族に話すなといっても事情を知らない父親は大声を出し、カセットテープの新曲はダミ声混じりになるのが常だった▼カセッ...続きを読む

回転窓/前を向くしかない [2021年3月15日1面]

 「思い込み」とは実にやっかいで恐ろしい。時に企業の存続や人命にかかわる重大な事態を招くこともある。誰もが大なり小なり苦い経験をしたことがあろう▼最近仕事で思い込みによるミスが続いた。負の連鎖を断ち切ろうと自宅で強めの酒を飲んでみたものの効果があるはずもなく、ミスの暗い影が忍び寄ってくる。「人間は間違う生き物」と自覚し、微妙な変化や違和感を察知する。慌ただしい日々に流されてしまうのも事実だが、一歩...続きを読む

回転窓/新年度の挑戦は [2021年3月12日1面]

 3月も中旬に入った。新年度に向けた計画を詰める時期。新型コロナウイルスの影響がくすぶる中で前向きな動きをどう打ち出していくか▼実質国内総生産(GDP)が欧米と比べて遜色なく推移しているにもかかわらず設備投資の持ち直しが遅れていると、日本政策投資銀行が指摘している。日本企業は危機時に慎重になりやすい傾向があると警鐘を鳴らす▼「あなたにはできない。お手並み拝見。そう言われ続け常に孤独の中で生きてきた...続きを読む

回転窓/建設業の精神的価値 [2021年3月11日1面]

 何かに取り組む時、やる気を起こすスイッチが人それぞれにあるだろう。大変なことには成果に対する報酬を求めがち。それは富や地位、名誉だけでなく、やり遂げた時の達成感など精神的価値もある▼10年前に多くの人たちのスイッチを切り替えた東日本大震災。国土交通省の記者クラブに詰めていた当時、まさに体も心も揺さぶられ普段の日常が一変。混乱を極めた状況下で、被災地の最新情報や支援策などの取材に駆けずり回った▼大...続きを読む

回転窓/AIやICTで事故を減らす [2021年3月10日1面]

 2020年の交通事故死者数が大幅に減少した。コロナ禍で外出の機会が減り、人の移動も制限されたことが減少につながった▼ただ、東京都は別。都の交通事故死者数は前年比22人増の155人。都道府県別では53年ぶりに全国で最悪の数となった。なぜ、人の行動が制限されていたにもかかわらず事故が増えたのか▼その要因の一つが交通量の減少に伴う速度超過。普段渋滞が多い都心の道路だが、緊急事態宣言下の空いた道路で、つ...続きを読む