論説・コラム

回転窓/本質を忘れずに [2020年8月28日1面]

 新型コロナウイルスによる外出自粛などを契機として一気に浸透したウェブ面接。リクルートキャリアの研究機関・就職みらい研究所の調査によると、ウェブ面接で学生が最も不安に思う点が3カ月間で様変わりしたという▼3月時点は「自分の話が伝わるか」が最多だった。だが6月調査では「通信環境」が1位に。経験したからこそ分かる内容に変わってきていると分析する▼ITツールに不安がある学生へのフォローも必須だ。ウェブ面...続きを読む

回転窓/学びの場のいま [2020年8月27日1面]

 人工知能(AI)を活用した課題解決方法を習得する人材育成プログラム「AI Quest」。経済産業省が昨年度から展開し、本年度の参加者を現在募集している。学生と社会人を対象に無料で受講できる▼座学ではなく参加者同士で学び合いながら与えられた課題を解決する「プロジェクト型学習」が特徴。オンラインで全プログラムを提供し、AIの技術や知識だけでなく、現場で役立つ知恵を効率的かつ実践的に学べる場を創出する...続きを読む

回転窓/もはや高嶺の花か [2020年8月26日1面]

 雄雌を意識して食べたことはないが、サンマは一般的に雌がおいしいらしい。見分け方は下あごの色。雄はオレンジ色、雌はオリーブ色という▼サンマは安価で栄養価が高く大衆魚の代表格。脂の乗ったサンマはビタミンAが豊富で、牛肉のロースと比べても12倍ある。ビタミンAは風邪や肺炎の予防に効くと言われ、感染症予防のための免疫力アップにはうってつけだ▼血合いには貧血に良く効くビタミンB12が多く含まれ、他の魚の3...続きを読む

回転窓/メンテナンスはやっぱり大事 [2020年8月25日1面]

 住んでるマンションの共有庭に雑草が生い茂っていた。梅雨明けから1カ月余りがたち、夏本番を迎えて草木も成長期に入ったのか▼いつもなら手入れが行き届いているはずなのにと疑問に思い、管理人さんに聞いたところ「(新型コロナウイルスの影響で)多くの人が出入りするのを嫌がる方もいて…」と言葉を濁していた▼新型コロナの影響ではないだろうが、英ロンドンの観光名所タワーブリッジの橋桁が先週、開いたまま閉じなくなり...続きを読む

回転窓/処暑の新しい過ごし方を考える [2020年8月24日1面]

 子供たちが手入れするアサガオの花が強い日差しをはじくように咲いている。濃いのと薄い紫、水色、淡いピンク。小さなソフトクリームのようだったつぼみが翌朝に開いているとまだまだ暑さの盛りのように感じる▼咲いたアサガオの花がいくつか毎朝数え、観察帳に記録するのが近所の小学1年生の宿題の一つという。これから咲くのか、しぼんだのか、色とりどりの花の前で悩む顔がほほ笑ましい▼観察帳を入れたランドセルを背負って...続きを読む

回転窓/SDGsと商品価格 [2020年8月21日1面]

 世界的に取り組みが進むSDGs(持続可能な開発目標)。政府や地方自治体、大手企業はもちろんのこと、街中でもSDGsのロゴを見かけることが増えた▼北九州市小倉北区の魚町商店街振興組合は、商店街としてSDGs推進を宣言。誰一人取り残さない形を目指しつつ、さまざまなイベントやサービスを展開し、第3回ジャパンSDGsアワードで内閣総理大臣賞に選ばれた。SDGsの取り組みを紹介するガイドツアーも行っている...続きを読む

回転窓/ワクチンの行き先 [2020年8月20日1面]

 ポリオ(小児まひ)をもたらすウイルス性感染症。アフリカ地域最後のポリオ常在国だったナイジェリアでは、ポリオフリー(一定期間にわたり野生株ポリオの発生がない状態)の認定手続きが進む。世界保健機関(WHO)が近く同地域でのポリオ根絶を宣言するという▼ポリオは主に乳幼児が発症し、感染すると手足などのまひが生涯残ることも。世界的流行のピークだった1940~50年代には毎年50万人以上の感染者が発生。日本...続きを読む

回転窓/驟(はし)り雨 [2020年8月19日1面]

 藤沢周平の小説に『驟(はし)り雨』というのがある。驟り雨は夕立のこと。さっと降ってさっとやむので、こんな表現を用いたのだろう▼夕立は暑い夏の午後、天地の色が一瞬にして陰り突如やってくる。数十分でやむので早雨や通り雨とも呼ばれる。肘で頭を覆い、雨をしのぐ人もいるので「肘傘雨」という呼び名もある。突然の雨も肘傘雨と言われると、どこか風情がある▼その夕立が最近、凶暴化している。呼び名もゲリラ豪雨などと...続きを読む

回転窓/水車のようにたんたんと [2020年8月18日1面]

 収束の兆しが見えない新型コロナウイルス。存在が世の中に認知され始めてから半年余りが経過したが、予断を許さない状況が続いている▼経済活動に与える影響は大きく、内閣府が17日に発表した2020年4~6月期の国内総生産(GDP、季節調整済み)速報値は、物価変動の影響を除いた実質で前期比7・8%減、年率換算で27・8%減に達した▼不安をあおっても仕方がないのだろうが、「一体いつになったら」と先行きを危惧...続きを読む

回転窓/特別な夏休み [2020年8月17日1面]

 日本有数の山岳リゾートも今夏は様変わりした。感染症対策として標高1500メートルのターミナルに向かうバスの始発を1時間早める一方で、朝の出発時間は各時刻で0分発に限定した。あるキャンプ場は稼働率を大幅に抑制するという▼オーナーによるとグループを避け家族で過ごそうとするキャンパーの予約が目立つそう。何かと心配は募るのだが、大人の気苦労をよそに子供たちは元気に清流のアマゴを追いかけ、聞き慣れない動物...続きを読む

回転窓/冷静に向き合う [2020年8月7日1面]

 千葉県松戸市が新型コロナウイルスを踏まえた人権尊重緊急宣言を出した。感染者や医療・介護関係者らへの差別や偏見をなくすことや、社会を支える人への感謝を呼び掛けた▼本郷谷健次市長は「まん延しないよう努力が必要だが、なった(感染した)人には責任はない」と強調。安心して生活を送りつつ、感染時には拡大防止へ助け合うことが重要と訴えた▼こうした宣言が出る背景には、差別的な言動が生じている状況がある。先月下旬...続きを読む

回転窓/花火と希望の光 [2020年8月6日1面]

 夏の風物詩である花火。今年はコロナ禍により、全国各地の花火大会も大半が中止・延期となっているようだ。密閉ではない屋外のイベントだが、多くの人たちで混雑し密集・密接になるため、感染リスクが懸念される▼毎年秋に茨城県土浦市で開かれてきた「土浦全国花火競技大会」の中止もこのほど決定。秋田県大仙市の「全国花火競技大会(大曲の花火)」、新潟県長岡市の「長岡まつり大花火大会」と合わせ、日本三大花火大会の年内...続きを読む

回転窓/煮桃と細菌対策 [2020年8月5日1面]

 果物売り場に桃が並ぶようになった。長梅雨の影響で例年より収穫が遅れ、ようやく市場に出回り始めたという。皮をむくだけで果汁が垂れ甘くてみずみずしい桃は夏の果物の代表格だろう▼作家で軍医だった森鴎外は桃を砂糖で煮て食べた。桃だけでなく果物や野菜はほとんど生では食べず、いったん火を通した。野菜などはあまり味付けもせずに煮て食べたという▼鴎外の長女森茉莉は「白いお砂糖の陰の淡緑に透きとおる梅、橙色の杏子...続きを読む

回転窓/思い出への気配りもぜひ [2020年8月4日1面]

 高校生の頃、おいしいと地元で評判だったカレー店に足しげく通っていた。週に1度は食べに行っていたのだが、頼んでいたのは決まって野菜たっぷりのカレー。しびれる辛さのカシミールに挑戦する勇気はなかった▼社会人になって「久々に行ってみるか」と思い立ってカレー店に足を向けると、再開発で店舗はおろかエリア全体がすっかり様変わりしていた。カレーが食べられなかったのは残念だったのだが、それ以上に若き日の思い出が...続きを読む

回転窓/誰も経験したことのない夏 [2020年8月3日1面]

 8月に入り夏本番。気象庁が先月29日に発表した今夏の高温情報によると、西日本では5日ごろにかけて最高気温が35度以上の猛暑日になると予想。気温が非常に高い状態が続くため、熱中症などに注意し健康管理を徹底するよう呼び掛けている▼今年の夏は感染症と熱中症の予防をどう両立するかが問われる。高温多湿の環境でマスクを着用すれば熱中症のリスクが高まる。こまめな水分補給を心掛け、周囲の人と十分に距離がとれる場...続きを読む