東京都/港湾物流施設の脱炭素化に向け調査、カーボンハーフを実現

2024年6月11日 行政・団体 [4面]

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 東京都は埠頭の背後地にある物流施設などの二酸化炭素(CO2)排出量削減に向けた基礎調査に入る。削減に当たっての課題を抽出するとともに、対応する技術や他自治体での取り組み事例などを調べる。脱炭素化のモデルケースを作成し、温室効果ガスを2030年までに00年比で半減する「カーボンハーフ」の実現につなげる。
 東京港の埠頭近くには冷蔵倉庫など、海上貨物を取り扱う物流施設が集まっている。こうした集積地から排出されるCO2は東京港エリア全体の排出量の半分以上を占めているのが現状だ。世界的な環境意識の高まりの中、荷主や船会社は脱炭素化に取り組んでいる港湾を利用する傾向にある。
 このため都は23年3月に「東京港カーボンニュートラルポート(CNP)形成計画」を策定。埠頭の背後地を含めた脱炭素化に官民一体で取り組む方針だ。東京港全体のCO2排出量は20年に58・6万トンだった。30年には00年比で約31万トンを削減。最終目標年である50年には実質排出ゼロを目指す。
 都港湾局は10日、「ふ頭背後地の脱炭素化に向けた検討調査」業務の委託先を決める希望制指名競争入札を公告した。参加申請を14日まで電子調達システムで受け付ける。7月3日に開札する。「環境関係業務」のAかB等級に格付けされている者が入札に参加できる。
 業務では、倉庫を運営する会社など約200社を対象に、倉庫の築年数や延べ床面積、構造のほか、設備・荷役機械の利用状況、エネルギー消費量などをアンケートする。設備や荷役機械を脱炭素化仕様にした場合、どの程度温室効果ガスが削減できるか分析する。他の自治体の港湾エリアで、冷熱の融通など面的な取り組みを行っている事例がないか調査する。
 課題把握のため、倉庫会社など約10社を対象に、設備の使用状況やエネルギー消費量、問題点、改善の必要性などを聞き取る。ヒアリング結果を踏まえ、脱炭素型の設備に入れ替えた場合の初期費用や維持管理コスト、CO2削減の寄与度を評価。その上で具体的な導入計画を提案する。
 履行期間は25年3月14日まで。