国土交通省は8月29日、2025年度の建設投資の総額(名目値)が前年度比3・2%増の75兆5700億円になる見通しを発表した。内訳は政府投資が25兆2100億円(前年度比0・7%増)、民間投資が50兆3600億円(4・5%増)。民間非住宅分野が投資拡大をけん引し、中でも建築投資は10%を超えて伸びる見込み。投資総額は物価変動の影響を取り除いた実質値で見ても0・6%増となる。
名目値の総額は右肩上がりの状況になっており、3年連続で70兆円を超える。建築と土木の分野別で投資額を見ると、建築が49兆2000億円(4・2%増)、土木が26兆3700億円(1・5%増)となる。
政府投資は土木分野のうち公共事業は14兆3900億円(0・7%増)、その他が3兆3600億円(0・6%増)。建築分野は住宅が4200億円(増減なし)、非住宅が4兆3900億円(0・7%増)、建築補修が2兆6500億円(0・8%増)と見通す。
民間投資は住宅建築が16兆3600億円(1・2%増)。非住宅建築は12兆3300億円(12・9%増)で、土木分野と合算した非住宅建設投資は20兆9500億円(8・7%増)。建築補修(改装・改修)投資は13兆500億円(2・5%増)となる。
実質値での前年度比増減は、政府投資が1・9%減、民間投資は1・9%増と明暗が分かれる。民間住宅建築は1・4%減だが、民間非住宅建築は10・0%増と伸びが大きい。