国交省/社会資本整備と交通、新計画案固まる/老朽化対策とまちづくり一体で

2026年1月9日 行政・団体 [1面]

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 社会資本整備審議会(社整審、国土交通相の諮問機関)と交通政策審議会(交政審、同)が新しい社会資本整備重点計画と交通政策基本計画の案を作成し、金子恭之国交相に答申を提出した。政府内の手続きを経て、月内に閣議決定する。地域経済の核となる都市の集積づくりでインフラ分野と交通分野の施策を連携させるなど、両計画を「車の両輪」として一体的に推進する方針。インフラの老朽化対策にも焦点を当てて、まちづくりと連動した計画策定など地域の将来像を踏まえたインフラの再構築も打ち出す。
 両計画ともに期間は2030年度まで。社会資本整備重点計画はインフラ政策の「羅針盤」として四つの重点目標を掲げる。人口減少などの社会変化に合わせて持続的な経済成長や国土強靱化につながるインフラ整備・更新を推進。脱炭素化や資源循環といったグリーン社会の先導も目指す。
 全体を貫くキーワードとして「インフラマネジメント」を据え、ストックの質的な改善と高度化につなげる。ハード・ソフト施策やインフラ分野間、官民の連携を強化し、住民参加を促すとともにAIや新技術の導入によるイノベーションを創出する。質の高いインフラ整備を支える安定的で持続的な公共投資や、公共事業評価手法の適切な改善の必要性にも言及する。
 社整審会長の安永竜夫三井物産代表取締役会長は、計画全体に横串を通す観点で「インフラを支える建設業や地方自治体の方々が、いかに省力化、広域化し、人手不足を解消するか」も重要視したと説明。重点目標の中には建設業の担い手の確保・育成や生産性向上の方向性を明記した。
 金子国交相は「地域の繁栄なくして国の繁栄はない。この計画を国交省の今後の礎にしたい」と話した。両計画に基づく対応の一環で、夏ごろまでに国交省の「インフラ長寿命化計画(行動計画)」を改定すると表明。その際には地域のまちづくりと連動したストック適正化の視点を反映させるとした。都市機能のさらなる集積促進に向け、必要な制度改正も検討する。