国交省/ジャパコン国際賞、最優秀賞に都市開発と空港改修

2025年9月10日 行政・団体 [1面]

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 国土交通省は9日、日本企業が手がける優れた海外建設プロジェクトなどを顕彰する第8回「JAPANコンストラクション国際賞(大臣表彰)」(ジャパコン国際賞)の最優秀賞を公表した。
 ベトナムでの複合的な街づくりの一環で分譲マンションを開発した「SORA gardensII」(応募者=ベカメックス東急)、ソロモン諸島の首都空港を改修した「ホニアラ国際空港整備計画」(ジャイロス、江平建築事務所、オリエンタルコンサルタンツグローバル、北野建設)の2件となる。
 建設・開発プロジェクト部門の表彰対象8件のうち、特に優れた事例として選定した。今回は建築や都市開発など幅広い分野、計画策定者や管理・運営者など幅広いプレーヤーからの応募を呼び掛け、選考でも重視した。同日に東京都港区の三田共用会議所で表彰式を開き、中野洋昌国交相が表彰状を手渡した=写真。中堅・中小建設企業部門4件、先駆的事業活動部門3件の受賞者も表彰された。
 SORA gardensIIは、日本企業が強みとする公共交通指向型都市開発(TOD)のノウハウを生かした事例として評価。マンションや路線バスの運営管理にスマート技術を導入し利便性を高めた。ホニアラ国際空港は、駐機場の拡張や洪水対策の強化で強靱性と安全性を備えた施設に刷新。現地の技術者育成や学生の現場研修にも活用し、安全文化の定着や技術・技能の継承に寄与した。
 中野国交相は「わが国の『質の高いインフラ』を代表する、大変優れたもの」と受賞者らをたたえ、「インフラ海外展開を取り巻く情勢が大きく変わる中でも、わが国の企業が引き続き積極的に海外展開を進められるよう、必要な支援の強化にしっかり取り組む」と表明した。