日本道路と出光興産は、茨城県鹿嶋市の市道0201号線に、二酸化炭素(CO2)を固定化した合成炭酸カルシウム配合のアスファルト「カルカーボ」を舗装したと11日に発表した。性能検証が目的で、国内の一般道路として初の試みという。老朽化で亀裂や凹凸が見られる一部区間(約400平方メートル)の半分をカルカーボ配合のアスファルト舗装材、残りを通常の舗装材で施工。舗装材には約1トンのカルカーボで約200キロのCO2を道路に固定化した。
合成炭酸カルシウム「カルカーボ」は出光興産の製品。ボイラーの排ガスに含まれるCO2と、電柱や基礎杭などコンクリート製品の工場で発生するコンクリートスラッジに含まれるカルシウムを合成するカーボンリサイクル技術で製造する。
アスファルト舗装材の製造に用いる粉砕石灰石(天然炭酸カルシウム)をカルカーボで代替。廃棄物の有効活用しながら道路にCO2を固定化する。
両社は今後もカーボンニュートラル社会の実現へ、カルカーボの施工実績を増やす方針だ。