三井不ら/田町駅西口駅前地区開発事業/延べ9・8万平米ビル着工

2025年10月2日 工事・計画 [4面]

文字サイズ

 三井不動産と森永乳業、JR東日本は1日、東京都港区の田町駅近くで展開する「田町駅西口駅前地区開発事業」で、新たなビルの建設に同日着手したと発表した。「森永プラザビル」の跡地を中心に延べ約9・8万平方メートルのビルを建てる。鹿島が基本・実施設計と監理、施工も担当している。2029年3月に建物が完成し、利用も始める。33年度中に全体竣工する。
 建設地は港区芝5の412の6(地名地番、敷地面積約6615平方メートル)。地下2階地上24階建て延べ約9万8570平方メートルで、高さは約125メートルとなる。
 1~3階にはJR東日本グループのアトレが運営する商業施設が入る。4階には産業支援施設を配置。スタートアップの育成・支援拠点に位置付ける。田町・三田エリアに集積する大企業やメガベンチャーとの交流や双方の事業機会の獲得を目指す。6~23階はオフィスで、一部フロアに森永乳業が本社を移転する計画だ。
 地上レベルでは交通広場を整備し、歩道部を拡幅する。バスやタクシーの乗降場の引き込みなどを通じ、歩行者ネットワークの改善を図る。33年には緑地広場を整備し、住民やワーカー向けの憩い空間を創出する。
 2階レベルではJR田町駅構内の東西自由通路の拡幅や、駅前デッキ広場の拡張を予定している。同広場は約2000平方メートル規模になる。