所沢市の一般廃棄物最終処分場がJHEPのA+ランク取得/自治体単独では初

2025年10月17日 行政・団体 [4面]

文字サイズ

 埼玉県所沢市の一般廃棄物最終処分場が、生物多様性の価値を数値化する日本生態系協会のJHEP認証で「A+」を取得した。県内初の被覆型処分場で、焼却残さなどの埋め立て時に発生する臭気や音漏れ、飛散物などが制御できる近隣配慮の設計を採用している。同認証を自治体が単独で取得するのは全国初という。施設整備の設計・施工は戸田建設が担当した。
 施設名は「所沢市第2一般廃棄物最終処分場」。愛称は「やなせみどりの丘」で、南永井井頭1071の1ほかにある。候補地選定から約25年を経て9月に竣工した。廃棄物排出抑制や適正処理、生活環境保全、循環型社会形成などを目指した、地域に受け入れられる安全・安心なコンセプトが評価された。建物の周囲には広場や遊具を配置。敷地の4割を緑化し、植栽は地元の植生を考慮した在来種だけで構成している。
 認証取得は9月12日。所沢市役所で16日に授与式が行われ、小野塚勝俊市長は「市民の憩いの場となるように整備した結果、生物多様性への貢献を評価いただけた。豊かな自然環境を未来の子どもたちのために引き継いでいきたい」とコメントした。