長野県軽井沢町で別荘の管理・運営を担っている。何より大切にしているのは、顔を合わせて言葉を交わすこと。週に1、2回は東京の本社から軽井沢に足を運び、現地スタッフに自分の思いを直接届けている。
当初は月1回ほどだった。本社は少数精鋭のため、出張で席を空ければ「仲間に負担がかかるのでは」と気にかけていたからだ。
だが、本社からの指示が別の担当者を経由することで、意図が正確に伝わらない場面が続いた。やがてオーナーから備品や清掃状態で指摘を受けることも増え、対面で話すことが必要と気付いた。上司の助言もあり現地に出向く機会を増やすと、少しずつ問題が解消。直接向き合うからこそ伝わるものがあると実感した。
中途入社して4年目。入社当初は一般事務として働いていたが、設計会社と関わる中で「オーナーに喜んでもらうには何ができるのか」に心が動いた。昨年、別荘運営の担当へ。「誰かを支えることで、笑顔をつくれるのがうれしい。運営なら、その喜びをもっと広げられると思った」と穏やかに語る。
これまでは比較的プライベートを優先してきたが、今は仕事の力をもっと高めたい。「仕事も家庭も、どちらも大切にできる欲張りな人でありたい」。真っすぐなまなざしが、これからの成長を静かに物語っている。
(しみず・なおこ)(ボルテックス事業統括本部業務本部創造建築統括部創造戦略部企画開発課)









