鹿児島県は鹿児島港本港区エリア(鹿児島市)で計画するスポーツ・コンベンションセンターについて、2026年度に着手する設計からコンストラクション・マネジメント(CM)業務の導入を検討している。今夏に行ったサウンディング(対話)型市場調査で民間事業者から建設費抑制に効果的であるため、導入を求める意見が出ていた。委託費は総額1億円程度を見込んでいる。
対話調査には建設事業者やCM事業者などが参加しており、ライフ・サイクル・コスト(LCC)の縮減や施設機能の最大化にCM導入は効果的との声が寄せられた。近年完成した沖縄アリーナ(沖縄県沖縄市)、SAGAアリーナ(佐賀市)の整備でも導入実績があり、コスト縮減を図るためにも設計段階からの導入可能性を庁内で検討している。
正式に導入が決まった場合、26年度当初予算案に業務委託費を計上する。予算が成立すれば、26年4月に委託先選定の公募型プロポーザルを公告し、同6月ごろの決定を想定する。
同センターの事業用地は本港新町、泉町、住吉町(敷地面積約3ヘクタール)。スポーツ振興と交流拠点の機能を併せ持つ延べ3万平方メートル程度の施設で、メインアリーナ(観客席8000席)やサブアリーナ(500席)、武道場(400席)、弓道場(150席)などを設ける予定としている。
事業手法は当初、BTO(建設・移管・運営)方式のPFIで行う計画だったが、建設費上昇などに伴い事業者選定の入札が不調となり、設計と工事を分割発注する従来方式に変更した。
同センターの整備に関連し、基本・実施設計の委託先を選定する公募型プロポーザル(WTO対象)の手続きを進めている。26年2月14日には公開のプレゼンテーション・ヒアリングを実施し、同2月中旬に最優秀提案者を決める予定としている。








