政府/PPP・PFI事業、順調に案件具体化/観光庁はプラットフォーム機能充実検討

2026年1月14日 行政・団体 [1面]

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 PPP/PFIを巡る政府の事業件数目標で、関係省庁の取り組みが順調に進展している。内閣府によると、重点14分野で2022~31年度に650件の達成を目指す中で、25年度までの事業件数が294件に達する見込みとなった。各省庁は観光をはじめ所管分野の案件形成や地方自治体の支援を一段と強化する方針。政府は新設したタスクフォース(TF)で目標や事業リスクの検討を進めていく。
 重点14分野のうち、大学施設、文化・社会教育施設、スポーツ施設、道路、公営住宅は目標に達する進捗率が25年度で50%を超え、大学施設と道路は80%以上になる見通し。大学施設は文部科学省が導入可能性調査や施設整備を予算で側面支援。文科省は「24年度までは順調に推移」としている。ただ建築コストや金利の上昇から事業者選定手続きで不調・不落が発生し、直近は伸び率が鈍化している。
 道路は、交通ターミナルなどを含む全体での目標設定になっていることもあって、具体化した事業が多い。長距離バス交通の拠点でもあるバスタは品川、新潟、近鉄四日市、神戸三宮、呉、札幌で事業が具体化し、事業者を特定した箇所もある。国土交通省と地元自治体で整備に取り組んでいる下関北九州道路のように、エリア単位でPFIの活用を視野に検討が進んでいる事業もある。
 各省庁は引き続きPPP/PFIの具体化を進める。観光関係は、14分野のMICE(国際的なイベント)施設の取り組みとして、観光庁が「PFI(コンセッション方式)推進プラットフォーム」の機能を充実させる。自治体による市場調査の相手先にもなるサウンディングパートナー企業の拡充を検討する。MICE施設の運営は指定管理者制度の導入が一般的ながら、コンセッション(公共施設等運営権)方式との比較や利点の整理にも取り組む。
 国交省は、14分野のクルーズ船向け旅客ターミナルに関し、港湾緑地などで民間事業者が得た施設収益を緑地のリニューアルなどに還元する「みなと緑地PPP」と、官民が連携した同旅客ターミナルの整備を組み合わせ、港湾のにぎわい創出を促す方策を検討する。
 政府は25年12月に、関係省庁の課長級で構成するPPP/PFI投資促進TFを開いた。目標を盛り込むアクションプランの改定について議論。重点分野の在り方、分野横断型・広域型事業の推進、物価高騰などの事業リスクを検討していく予定で、議論の行方が注目される。