札幌市/下水道ビジョン案/建設事業費に3012億円試算

2026年1月15日 行政・団体 [6面]

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 札幌市は、2026年から34年までを計画期間とする「札幌市下水道ビジョン」案をまとめた。「市民の安全・安心な暮らしを支える」など三つの基本目標達成に向け▽下水道施設の改築・再構築▽下水道施設の維持管理▽災害への対応力強化-など七つの施策と15の取り組み内容を設定。期間中の建設事業費に3012億円を見込み、本管改築378キロ、処理施設の101施設の設備改築などに取り組む。
 札幌市では20年度に今後10年間の下水道事業の方向性を示す「札幌市下水道ビジョン2030」を策定し、計画的に下水道事業を進めてきた。しかしこの間、全国的な下水道施設老朽化による事故の発生や自然災害の頻発化・激甚化とともに、札幌市が人口減少局面に移行するなど下水道事業を取り巻く環境が大きく変化したことから、前半5年間の行動計画が満了するタイミングで新たなビジョンを策定する。
 新ビジョンでは「市民の安全・安心な暮らしを支える」「下水道のポテンシャルを生かし、地球環境保全へ貢献する」「持続可能な経営環境を確立し、質の高い下水道サービスを提供する」の三つを基本目標とし、その達成に向けた施策として▽下水道施設の改築・再構築▽下水道施設の維持管理▽災害への対応力強化▽脱炭素社会・循環型社会実現に向けた▽公共用水域の水質保全▽経営基盤の強化▽下水道のプレゼンス向上-の7項目を挙げた。
 主な取り組みを見ると、施設の改築・再構築では本管の改築延長を26年度に24キロ、27年度に29キロ、28年度に33キロ、29年度に38キロと段階的に拡大し、9年間で378キロの改築を完了させる。処理施設の機械・電気施設の改築は26年度に10施設、27年度に8施設、28年度に12施設、29年度に14施設実施するなど期間中に101施設の改築を計画する。
 維持管理では本管の目視点検を26~29年度に毎年1660キロ、詳細調査を210キロ実施する。災害対策では、重要な管路85キロ、重要施設に接続する管路35キロの耐震化を実施する。
 建設事業費は26~29年度の前半4年間に1265億円、9年間の合計で3012億円を試算。維持管理は前半4年間で893億円、9年間で2067億円を見込む。
 下水道ビジョン案については、23日まで市民意見募集を行い、3月の成案化を目指す。