東京科学大/文科省から「研究等体制強化計画」認可取得/国府台・田町キャンパス再編

2026年3月2日 行政・団体 [4面]

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 東京科学大学は、文部科学省から2月27日に「研究等体制強化計画」の認可を受けた。2026年度分として国から124億円の助成を受ける。計画は国際卓越研究大学の認定を踏まえて策定した。施設整備関連では複数キャンパスを再編し、機能を抜本的に強化する。千葉県市川市にある国府台キャンパスは、経済安全保障を考慮した「千葉国際キャンパス」として再編。東京都港区の田町キャンパスは再開発で施設を高層化。国内最大級のインキュベーション拠点を開設する。
 医工共創による世界最先端の研究環境を整備する。26年度からの3年を第1期と位置付ける。助成金の多くを学生支援や研究人材獲得に振り向け、国全体の研究力を高めるけん引役になる。国内外の民間企業との共同研究体制を強化し、今後25年間で事業規模を現在の約4倍となる2727億円に拡大する方針だ。民間企業からの研究資金等受け入れ額も約11倍の725億円に引き上げる。これまでに独自基金1・2兆円を創設している。
 ハード整備は、国府台キャンパス再編による千葉国際キャンパスの創設と、31年完成予定の田町キャンパス再開発が柱となる。千葉国際キャンパスでは、新産業創生研究院が使用する高セキュリティー型研究棟を建設する。宇宙や安全保障など秘匿性の高い研究に対応し、国内外企業の呼び込みを狙う。
 田町キャンパスは、田町駅東口再開発事業の一環として、NTT都市開発や鹿島、JR東日本、東急不動産と連携し、学校施設を高層ビルに建て替える。「スタートアップ・エコシステムのハブ」と位置付け、国内最大級のインキュベーション拠点、イノベーション・デザインスクールを設置。民間企業とともにベンチャーキャピタルの創出を目指す。
 すずかけ台キャンパス(横浜市緑区)は横浜キャンパスに改称する。大型設備や高度セキュリティー研究施設を整備。研究成果の社会実装を目指す産学連携の共同研究拠点とする。湯島・駿河台キャンパス(東京都文京区・千代田区)には、25年に立ち上げた国際医工共創研究院を置き、医工連携の中核にしていく。大岡山キャンパス(同目黒区)は、学生と社会のインターフェース機能や分析の中枢を担う。
 東京科学大は24年10月、東京医科歯科大学と東京工業大学が合併し発足した。医療と工学の伝統を生かし、時代をリードする世界的大学を目指す。首都圏で唯一の国際卓越研究大として、国の支援を追い風にどこまで存在感を高められるか。ソフト、ハード両面での取り組みが問われる。