大成建設/「庭木の里親」で次世代技研に移植/資源循環・自然共生新モデルに

2026年7月14日 企業・経営 [3面]

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 大成建設は、資源循環と自然共生を両立する新たな官民協働事業に乗りだした。住宅の建て替えや土地利用の変化などに伴い本来伐採されるはずだった庭木を引き取り、別の場所に移植して活用する事業を初めて実施した。埼玉県幸手市や事業スキームを構築した造園工事業の良知樹園(静岡県焼津市、良知正浩代表取締役)と協働し、同市にある「大成建設グループ次世代技術研究所/幸手」(通称・さてラボ)の緑地に移植した。
 「庭木の里親」事業と銘打ち展開する。良知樹園が運営するマッチングサイト「Trees」を活用。市の協力を得て埼玉県内の個人宅にある庭木の提供を募集したところ、モチノキ(樹高4メートル)、ヤマモモ(7メートル)、カシノキ(6メートル)の3本が寄贈され、さてラボの敷地に移植。庭木を単なる緑化素材としてではなく、地域で育まれ愛されてきた貴重な緑資源と捉え、新たな場所で命をつないでいく仕組みを構築した。
 庭木の里親事業は、良知樹園が2019年にスタート。21年にマッチングサイトの運用を開始し、この取り組み内容が同年末から翌年明けにかけて全国放送のニュース番組で取り上げられた。その放送を見ていた大成建設グループの関係者が良知代表取締役にアプローチし、今回の官民協働につながった。
 50年度を見据えた大成建設グループの長期環境目標では、▽カーボンニュートラル▽サーキュラーエコノミー(循環経済)▽ネイチャーポジティブ(自然再興)-の実現・深化を掲げている。具体策として建築・都市分野の資源循環や自然共生を重点課題に挙げており、次世代技研での庭木の里親事業で得られた知見を生かし、他の地域や新たなプロジェクトへの展開を目指す。良知代表取締役は、同社との協働も視野に移植した庭木による大規模公園の形成も視野に入れる。