建退共、自治体で電子申請やや増加/利便性向上で履行確認効率化/国交省調査

2026年7月21日 行政・団体 [1面]

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 地方自治体発注工事で建設業退職金共済(建退共)制度の電子申請方式の利用が増えている。都道府県や区市を対象とした国土交通省の調査で、電子申請方式を利用する元請から建退共事務の履行確認用書類を受領したことがある団体は31%となり、1年前の26%から増加した。電子申請方式は昨年10月の専用サイトの刷新で利便性が大幅に向上した。公共工事での確実な掛け金納付や事務負担の軽減に有効だと言え、一層の利用拡大が求められる。
 公共工事では掛け金の適切な購入・納付のため、元請の提出書類に基づく履行確認を発注者に求めている。国交省は2022年度から、都道府県・政令市・東京23区と各地域で人口が多い市を対象に履行確認の実施状況を調査。2~3月に行った直近の調査では、依頼した421団体のうち350団体から回答があった。
 昨年10月の専用サイトの刷新で、建設キャリアアップシステム(CCUS)の就業履歴データをそのまま建退共のシステムに送る「自動連携」が可能になった。自治体への調査によると、自動連携の認知度は36%だった。
 工事完成時の履行確認にCCUSを活用したことがある団体は9%で、以前より増加しているが依然少ない。CCUSを活用しない理由は「元請がCCUSを利用していないことが多い」が7割で最多。技能者のCCUS登録が不十分、活用しても事務負担の軽減につながらない、CCUSを活用できることを知らなかったと認識する団体もある。
 確実な掛け金納付のチェックが求められる公共工事では特に、受発注者双方の事務作業を効率化する観点で電子申請方式が有効だ。国交省は4月以降に契約する直轄工事で電子申請方式の利用を原則化した。専用サイトの刷新を契機に電子申請方式への移行促進の姿勢を強めている。
 自治体による履行確認の調査結果を見ると、工事契約時に証紙購入状況を確認するため書類を提出させていない団体は1%、工事完成時に履行確認用の書類提出を求めていない団体は15%で、いずれも徐々に減少している。特に、市区レベルで工事完成時の対応が徹底されていないケースが多く、小規模な自治体ほど手が回っていない実態がありそうだ。工事完成時の書類提出を求めていない理由は「口頭で確認している」「事務負担が増える」が多かった。