論説・コラム
2026年3月12日[1面]
15年前、東日本大震災が発生した。取材で被災地に入った際に出会ったイスラエル軍の隊員が「必要な空間を整えてもらえた。パーフェクト」と話していた。大津波が襲った宮城県南三陸町の避難所に軍の医療チームが仮設診療所を設け、被災者を支援した▼診療所は緊急対応として、建設会社が運搬・設置したプレハブ平屋を使った。医療関係者が半数を占める約60人が活動し、内科、小児科、産婦人科などの機能を担った。日本と縁の…
2026年3月11日[1面]
埼玉県越生町は、首都圏でも有数の梅の産地。偕楽園(水戸市)、曽我梅林(神奈川県小田原市)とともに関東三大梅林に数えられる越生梅林には1000本以上の梅が植わっている▼小欄も2月末に梅林へ足を運んだ。目に鮮やかな白と赤の花は気温差も影響してかほぼ満開。園内は多くの花見客でにぎわっていた▼桜と同様、梅は日本人にとって身近な存在だろう。学問の神様として太宰府天満宮(福岡県太宰府市)にまつられている菅原…
2026年3月10日[1面]
理解の仕方と、思いの伝え方。似ているようで、実はまったく別の力だ。取材現場に立つと、それを痛いほど思い知る。事実は一つでも、受け止め方は無数にある▼喜びに満ちた声、悔しさを押し殺す沈黙。そのどちらも真実だ。だが記者の役目は、感情の温度に流されることではなく、その熱の意味をすくい上げ、読者に届く形へと整えることにある▼直情は、ときに突破力を生む。間違いを指摘し、正そうとする姿勢は、確かに尊い。怒り…
2026年3月9日[1面]
「建築探偵」こと藤森照信東京大学名誉教授が、街中の近代建築を探し歩き始めたのは1970年代にさかのぼる。その営みが書かれた本を読んで触発され、建築の道に進んだ方もおられよう▼名著『建築探偵の冒険・東…
2026年3月6日[1面]
2月下旬から気温が大きく上下し、季節が行き来するような天候が続いている。寒暖差が激しく、体調を崩している方も多いのではないか▼気象庁が2月末に発表した春(3~5月)と夏(6~8月)の予報によると、平…
2026年3月5日[1面]
この時期になると地元ではさまざまな「花まつり」が開かれる。白いスイセンの咲く池の次は、ピンクの河津桜と黄の菜の花が映える広場が舞台。もう少しすればソメイヨシノの公園が会場になる▼幼なじみが「今、子ど…
2026年3月4日[1面]
海は広いな大きいな--。日本人の心に響く、聞きなじみのある童謡のワンフレーズだ。四方を海に囲まれた国土で生まれ育ったからこそ、長く大切に歌い継がれてきたのだろう▼海という漢字が、もともと「〓(さんず…
2026年3月3日[1面]
気遣いは、時に静かな力を持つ。改めて言うまでもない。相手の立場を思う言葉やほんの少し身を引く態度が場を和ませ、人間関係を前に進めてきた。忖度(そんたく)も使い方次第で潤滑油になる▼衝突の手前で減速す…
2026年3月2日[1面]
「ベテラン」の語源はラテン語で「古い」を意味する。だがこの言葉は単に年長者を指すのではなく、長年培った経験とノウハウを持つ熟練者への信頼が込められている▼経験がものをいう建設現場で、難題に直面したと…
2026年2月27日[1面]
先日閉幕したミラノ・コルティナ五輪の中継ではドローンを駆使した迫力ある映像が流れた。アルペンスキーやスノーボードなどでは選手を背後からドローンで追いかけながら撮影。スピードスケートは天井から選手を追…