論説・コラム
2025年10月29日[1面]
他人のことを考えずに自分だけが利益を得ようとする行動を我田引水という。この言葉をもじり、かつてのマスコミは選挙区に鉄道を誘致しようとする政治家を“我田引鉄”と批判した▼その人物として有名なのが田中角栄元首相だろう。彼は故郷の新潟から東京に人や物が行き来しやすいよう上越新幹線や関越自動車道などのインフラ建設を進めた▼明晰(めいせき)な頭脳と行動力から〈コンピューター付きブルドーザー〉と呼ばれた角栄…
2025年10月28日[1面]
仕事をしていると蓄えた知識や積み重ねた経験が自分を助けてくれる瞬間がある。経験則に従って行動すれば大きな間違いは回避できる。今まではそうだった。でも、それがずっと通用するかどうかは正直言って分からない▼ベテランの話は重みがある。たしかに。けれど時々、その重みは“鉄アレイ”というより“文鎮”に近くなる。机の上では頼りになるけど、持ち歩けば無用で役に立たない荷物でしかない▼「俺の経験ではね」と始まる…
2025年10月27日[1面]
羽田に“世界最大のゴジラ”降臨!/室内設置では世界最大、12月完成予定
羽田空港の第3ターミナルにゴジラが出現!。東宝、日本空港ビルデング、東京国際空港ターミナルの3社が手を組み、「HANEDA GODZILLA GLOBAL PROJECT」を始動。12月下旬、出発ロビーに全長約40m、高さ約9mの初代ゴジラをモチーフにした超巨大モニュメントが完成する予定だ。 到着ロビーには、映画『ゴジラ-1.0』の立像や歴代怪獣のグラフィック展示も登場し、空港を訪れる人々を圧…
2025年10月27日[1面]
眠いときなどに出る「あくび」には四季折々の種類があるらしい。古典落語が好きな方ならお分かりだろう。人気の演目「あくび指南」で、江戸っ子の熊公はあくび指南処(どころ)に行き、師匠から季節ごとのあくびを教えてもらう▼例えば夏は川で舟遊びに興じるうちに退屈となり出るあくび。秋は名月を見ながら出るあくび。はなし家の見事な話芸でそれぞれの情景が目に浮かんできて面白い▼秋は春とともに眠気を誘う季節でもある。…
2025年10月27日[5面]
利根川水系近代改修150年/関東整備局、過去の教訓に学び水防災を「自分事」に
◇防災・減災に終わりない オランダ人技師の指導で利根川水系の本格的な河川改修が始まってから、今年で150年を迎えた。沿川では幾度も大規模水害が発生。戦後最大級の被害をもたらしたカスリーン台風を踏まえ、同様の被害を出さないために堤防やダムの整備を行ってきた。2019年秋に襲来した台風などを境に、流域全体での治水対策も進展している。節目の年を迎え、関東地方整備局は国民が水防災を「自分事」として意識…
2025年10月24日[1面]
2020年10月26日に、当時の菅義偉首相が「50年カーボンニュートラル宣言」を掲げてから5年を迎える。当時は国内外で大きな期待が寄せられ、エネルギー転換への議論が一気に加速した。けれども現在は、宣言したものの実行が難しく、息切れ感が漂っている▼化石燃料依存からの脱却の難しさ、技術的・経済的な負担、そして再生可能エネルギー導入の停滞など、課題は山積している。これらが背景にあり、宣言通りに進んでい…
2025年10月23日[1面]
土木や建築などの施工管理技士は、受験資格がたびたび見直されてきた。その一つが学歴による制限である。現在は学歴差を撤廃した受験資格の適用で、受験者が増えた資格もある▼学歴制限の問題は、1998年5月の…
2025年10月22日[1面]
高市早苗首相率いる新内閣が21日に発足した。憲政史上初の女性首相。日本維新の会が閣外協力で連立に加わり、久々に政治が安定へと向かう兆しも見えてきた▼「サナエノミクス」と称される高市内閣の経済政策は、…
2025年10月21日[1面]
1995年に登場したプリクラ(プリント倶楽部)が30周年を迎えた。開発のきっかけは、ゲーム会社の社員がこぼした「ゲームセンターに来る女の子に楽しめる機械がない」という一言とか▼ゲーセンの片隅に置かれ…
2025年10月20日[1面]
カナダのブリティッシュコロンビア州の州都ビクトリアは「花の都」と呼ばれ、多くの観光客でにぎわう。この市と日本の盛岡市が姉妹都市となり今年で40周年を迎えた▼盛岡に生まれ育ち、教育や農業振興、国際平和…