東北6県の地域建設会社で構成する「東北トラスティア事業協同組合」が26日に発足した。元請と協力会社、建設機械・建材メーカーなどが企業の垣根を越えて連携する「並列型パートナーシップモデル」を構築し、建設業界が直面する担い手不足や資材高騰に対応する。東北から建設産業の新たな価値と可能性を発信していく。協組の理事長に就いた藤本宏涼氏(NICHIUN代表取締役)は「現場を支える協力会社の力を結集し、東北から建設業の未来を築きたい」と意気込む。
協組には、東北に拠点を置く建設7社とみずほ銀行が共同出資する東北アライアンス建設(TAC、福島県郡山市、陰山正弘社長)の協力会社を中心に134社が加盟。賛助会員3社も名を連ねる。東日本大震災後の福島復興を支えてきた福島県住環境復興事業協同組合(加盟37社)を母体に、東北全域を巻き込む形で船出した。
地域建設業を取り巻く環境は厳しい。他地域よりも深刻な少子化の影響もあって産業間、企業間の人材競争は熾烈(しれつ)を極める。人件費や建設資機材の高騰は各社の経営に重くのしかかり、「地域の守り手」として社会・経済活動への貢献や災害発生時の迅速な対応も求められる。
藤本理事長は「専門工事業が単独でできることには限界がある」と指摘。協組の枠組みを事業展開に組み込み、「地域や会社の枠を越えて学び合い、知識を共有しながら、それぞれが力を高めていくことが重要だ」と強調し、「信頼を基盤に活動していく」と力を込めた。
従来の元請、協力会社、メーカーという上下関係型の産業構造から脱却し、対等なパートナーとして連携する仕組みづくりを進める。TACが大手建機メーカーのコマツなど6社と結ぶパートナー協定を通じ、資機材の共同購買や最新設備のレンタル、DX・ITソフトの優遇利用などをフルに活用。採用イベントや教育研修も実施し人材確保と育成にも力を注ぐ。
藤本理事長は「現場を支える職人の確保と技術継承は大きな課題だ。次世代につないでいかなければ、優れた技術も途絶えてしまう」と危機感を示す。今後は協組運営のルール整備を進め、組織基盤の強化を図る考えだ。







