論説・コラム

回転窓/別れのいちご [2019年3月25日1面]

 甘味と酸味が絶妙にバランスし、みずみずしくて果汁たっぷりのいちご。品種ごとにおいしい食べ方があるという。へた側から食べ始めて甘味の強い先を最後に味わうのが王道ながら、丸ごとほうばって甘味と酸味を口の中で同時に楽しむ食べ方がいい品種もあるそうだ▼市場に出回るようになって3年目。千葉県が開発したオリジナル品種のいちご「チーバベリー」がSNS(交流サイト)で話題と聞いた。晴天が続くほど甘味が増すのが特...続きを読む

回転窓/復興の終着駅へ [2019年3月22日1面]

 今秋開幕するラグビーワールドカップに向け、試合会場の新設・改修などの準備が着々と進む。世界各国から強豪チームが参加し、国内12会場で熱戦が繰り広げられる▼試合会場の一つ、釜石鵜住居復興スタジアム(岩手県釜石市)は昨年8月に完成した。熊本市の試合会場の改修時に撤去・交換で不要になった座席を同スタジアムで再利用。東日本大震災と熊本地震の被災地を結ぶ「絆シート」として、復興を国内外にアピールする▼往年...続きを読む

回転窓/未完の小説 [2019年3月20日1面]

 最後まで読まず、途中で投げ出した本がたくさんある。わが家の書棚にはそうした飾り物の書籍が何冊も鎮座している▼中里介山の小説「大菩薩峠」は映画にもなったのでご存じの方も多いだろう。だが、この長編小説を最後まで読んだ人は少ないのではないか。舞台が各地に移動し、とにかく登場人物が多い。それらを理解しながら全巻を読み込むのは至難の業だ▼主人公は机龍之助。全国を流浪しながら、得意の剣法「音無しの構え」で人...続きを読む

回転窓/ごみ箱に直行した原稿用紙 [2019年3月19日1面]

 記者という仕事を始めたばかりの頃、記事は原稿用紙に手書きし、写真はフィルムを現像して使うのが当たり前だった。原稿を起こし隣の席に座っていた先輩に見てもらう時、いつも字の汚さを恥じていた▼20年余りの時が過ぎ、原稿を手書きすることはなくなり、写真もデジタル化されて現像という言葉も姿を消した。便利な世の中になったと感じる一方で、1文字ずつ原稿を書くという作業を経験して良かったと思うこともある▼自分の...続きを読む

回転窓/落ち着いた再評価を [2019年3月18日1面]

 1960年代に活発に展開され、今なお世界で知られている日本発の建築運動「メタボリズム」(新陳代謝)。この理論を担った建築家の一人、菊竹清訓(1928~2011年)が設計した宮崎県都城市の旧都城市民会館(1966年)が解体される▼トラス梁を放射状に並べた特徴的な屋根は、生物が代謝を繰り返しながら成長する仕組みを建築や都市計画に取り入れるメタボリズムの代表作。歴史的、文化的価値が高いとして建築界から...続きを読む

回転窓/まずは互いを知ることから [2019年3月15日1面]

 発注者、ゼネコン、専門工事会社、技能労働者。建設工事で役割が異なるプレーヤー同士の相互理解は円滑な現場運営に不可欠といえよう▼発注者や元請のゼネコンが直接、工事の最前線でコンクリートを打ったり鉄筋を結束したりすることはない。それでも冬は寒く、夏は暑い環境下、重たい資材を運び、危険も潜む場所で作業する技能労働者の仕事の一端に触れることで、現場を見る目も違ってくるだろう▼建設技能者を育成する富士教育...続きを読む

回転窓/「大迷惑」も今は昔 [2019年3月14日1面]

 就職活動シーズンに入り、街中でリクルートスーツ姿の学生を見かけるようになった。社会人としての第一歩を踏み出す上で、就職活動に費やす時間と労力は今も昔も大切なことに変わりはない▼保険大手のAIGグループが会社都合による転居を伴う勤務制度を4月に廃止するそうだ。社員が希望勤務エリアを選びエリア内での異動を原則化する内容。試験運用では社員のモチベーションが上がっているとの声が予想以上に届いた▼「君をこ...続きを読む

回転窓/未完建築を楽しむ [2019年3月13日1面]

 SF作家の星新一氏は小説の題材に困った時、気になる言葉をメモした紙を何枚も袋に入れ、そこから二つだけを取り出し、言葉を組み合わせて物語を創作したという▼星氏いわく。「新鮮な組み合わせは組み合わせるものの間がかけはなれていればいるほどいい」(『きまぐれ博物誌』角川文庫)。だが、それを奇想天外な読み物にしていくには、単なる想像力だけでなく、幅広い見識が必要なのは言うまでもない▼建築は独創的な想像力が...続きを読む

回転窓/気分転換が必要かも [2019年3月12日1面]

 4月の新年度を控え、さまざまな業界で労働組合と経営者が賃金や労働条件を話し合う春闘が最終盤を迎えている。基本給を引き上げるベースアップ(ベア)の労使交渉。電機大手6社は9日までに月額1000円で事実上決着したという▼つい先日まで景気拡大期間が戦後最長になったといわれていた国内景気も、ここに来て雲行きが怪しくなってきた。経済協力開発機構(OECD)の経済見通しなどを見ても、世界的に景気減速を示す指...続きを読む

東日本大震災から8年/「復興の総仕上げ」に全力/復興庁後継組織設置へ [2019年3月11日1面]

 東日本大震災から11日で8年。この1年、被災各地では復興に向けた取り組みが進展してきた。復興・創生期間(2016~20年度)の後半に入るのを踏まえ、政府は8日、見直しを進めてきた復興の基本方針を閣議決定。被災地復興の実現へ取り組むとともに、21年度以降も残る課題と対応方針を示した。復興・創生期間後も視野に、残された事業の総仕上げに全力を傾ける。=各面に関連記事
 8日午前、官邸で開かれた復興推...続きを読む

回転窓/丘に咲くひまわり [2019年3月11日1面]

 「お母さんたちはひまわりの世話をしながら、子どもたちのことを話すのです」。宮城県石巻市立大川小学校に通い東日本大震災の大津波で命を奪われた児童の母親の手紙や話に基づいて制作された絵本『ひまわりのおか』(岩崎書店)の一節だ▼児童が避難しようとした丘に、母親などがひまわりを咲かせていく物語の絵本。日常を一変させた大震災を忘れず、命の尊さを伝えようと、ボランティアらによる朗読会が各地で開かれている▼伝...続きを読む

東日本震災から8年/福島県でインフラ整備進む/3月21日にならはスマートIC開通 [2019年3月11日4面]

 ◇Jヴィレッジ新駅は4月20日開業
 東日本大震災から8年、福島県内では復旧事業とともに、地域の復興を促すインフラ整備が着々と進んでいる。常磐自動車道のならはパーキングエリア(PA、楢葉町)には、休憩施設接続型のスマートインターチェンジ(IC)となる「ならはスマートIC」が21日午後3時に開通となる。JR常磐線は新駅「Jヴィレッジ駅」が4月20日に開業し、地域のにぎわい創出へ期待が高まっている...続きを読む

東日本大震災から8年/JICAエッセイコンテスト/最優秀に福島高専・齋藤真緒さん [2019年3月11日10面]

 ◇「行動して、現状を知る」大切さ学ぶ
 国際協力機構(JICA)が開いた「エッセイコンテスト2018」の高校生の部で、福島工業高等専門学校3年の齋藤真緒さんの作品「行動して、現状を知る」が最優秀賞に輝いた。福島県大熊町出身の齋藤さんは小学4年生の時、東日本大震災と福島第1原発事故を経験した。多くの人たちの支援を受け、元気づけられた体験から、ボランティア活動などに積極的に参加。活動を通じて自ら現...続きを読む

回転窓/格別な東京マラソン [2019年3月8日1面]

 マラソンブームに火を付けた東京マラソン。雨天での開催(3日)となった今年の第13回大会には約3万8000人が参加、都庁前から名所をたどり東京駅にゴールする42・195キロに挑んだ▼過去に出走経験のある編集部員によると、東京マラソンは「とにかく別格」だという。魅力の一つが、東京の現在・過去・未来を象徴する絶妙なコース取り▼新宿を出発し日本橋から浅草、門前仲町を通って再び都心に戻り、銀座、芝を経て品...続きを読む

神奈川県横須賀市/東京駅の建設当時の写真発見/石川島造船所で製作か [2019年3月7日1面]

 神奈川県横須賀市で建設当時の東京駅駅舎の鉄骨部分を写した写真の原本=写真(横須賀市自然・人文博物館提供)=が発見された。5日に開かれた定例会見で上地克明市長が明らかにした。1911(明治44)年7月に撮影されたもので、鉄骨工事を終えたころの駅舎の様子がうかがえる貴重な資料という。
 写真は縦205mm×横535mm(台紙は360mm×685mm)。市の担当者は「石川島造船所(現IHI)制作とあ...続きを読む
インフラ・ビジネス最前線―ODAの戦略的活用
 途上国や新興国で日本の民間企業が行うイ...続きを読む
建設業で本当にあった59話の心温まる物語
およそ500万人が働く建設業界。それぞれ...続きを読む
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