論説・コラム

回転窓/物質との会話 [2018年4月16日1面]

 建築家には図面を書くだけでなく、本音で語り合うコミュニケーションが求められる。その相手は一義的に建築主となるが、建設する場所や地域にある物質などとも会話しなければいけない▼奇抜なデザインで創っても結局のところ建築は物質として場所とつながる-。東京・丸の内の東京ステーションギャラリーで開催中の建築家・隈研吾氏の個展を訪ね、改めてそう気付かされた▼バブル崩壊後、地方の小さなプロジェクトを通じて物質に...続きを読む

回転窓/ID付与に期待すること [2018年4月13日1面]

 テレビや新聞のニュースで、事件を起こした人の職業が「建設作業員」「土木作業員」などと報じられることが少なからずある。ただこれは本人が職業を問われて話した「自称」がほとんどという▼こうした報道の繰り返しが結果として、建設業界のイメージ改善を難しくする一因になっているのではないだろうか。産業間での人材獲得競争が激化する中、マイナスイメージを何とか払拭(ふっしょく)しなければと考え、奮闘する業界関係者...続きを読む

回転窓/インド映画と社会問題 [2018年4月12日1面]

 昨年インドを訪れた際、都会から離れた小さな町で水を運ぶ女性を目にした。首都デリーのきらびやかなショッピングセンターとの違いが、非常に印象的だった▼同国の映画「ダンガル きっと、つよくなる」が全国で公開されている。娘を女子レスリング代表に育てた父親の物語で実話がモチーフ。夢へ向かって突き進む父娘の熱意と愛情に、心が揺さぶられる▼いわゆる「スポーツ根性もの」なのだが、もうひとつの背景として描かれてい...続きを読む

回転窓/責任の取り方 [2018年4月11日1面]

 昭和初期に神奈川・箱根のつり橋で、修学旅行に来た女学校の生徒たちが巻き込まれた事故のことを、物理学者の寺田寅彦が随筆に書いている▼引率した先生が記念写真を撮るので、渓流に架かるつり橋に大勢の生徒が並んだ。するとつり橋の揺れに驚いた生徒たちが騒ぎ立てたことで、揺れはさらに大きくなり、鋼索が切れて落橋。多くの死傷者が出たという▼責任は先生にあるのか、抵抗力の弱い橋を架けた地元の人にあるのか。寺田はど...続きを読む

シリーズ・国のかたちを考える2018/新潟食料農業大学学長・渡辺好明氏 [2018年4月10日1面]

 ◇農地の連担化に建設業が存在感
 新潟食料農業大学は「食」「農」「ビジネス」を一体的に学べる新しい「食の総合大学」として、4月に開学した。日本の食は地域と一体になって発展する。農作物の生産から仕分け、加工、販売、運搬、調理、サービスまでを含めた「農場から食卓へ、食卓から農場へ」という循環を、地域社会で創出することも教育上の重要な目標としている。
 日本では少子高齢化による人口減少に伴い、食の...続きを読む

回転窓/油断大敵 [2018年4月10日1面]

 日常生活や職場、学校など身の回りの空間に当たり前のようにある家電製品。1950年代後半は白黒テレビと洗濯機、冷蔵庫が家電の「三種の神器」といわれ経済成長や技術発展とともに、対象製品も変わっていった▼当たり前のように使っている家電製品だが、思わぬところで事故が起こっているのをご存じだろうか。経済産業省所管の製品評価技術基盤機構が実施した調査によると、2012年度から5年間で電子レンジ、ヘアドライヤ...続きを読む

加藤建設/「カトケンの草トランプ」を制作/エコミーティング活動の成果 [2018年4月9日11面]

 加藤建設(愛知県蟹江町、加藤徹社長)は、建設現場などに自生している野草を掲載した「カトケンの草トランプ」を制作した=写真。環境対策として取り組んでいる「エコミーティング」活動で調査した野草を整理し、野草の開花時期や花の色、生息地、草丈などの特徴をカードに載せた。発注者や近隣住民などに配布するとともに、希望者への無料配布も検討している。
 草トランプは野草の種類や絶滅危惧種などが分かるように制作...続きを読む

回転窓/統一土曜閉所運動に期待 [2018年4月9日1面]

 新年度が始まり1週間。新社会人は研修をはじめ、学生の頃とまったく違う日常を過ごしているだろう。知らないことにとまどい、覚えることが多く、新鮮な毎日を楽しむ余裕がないかもしれない▼「『よく頑張ったな。この喜びを忘れるな』と上司が言ってくれたのを鮮明に覚えている」。ある研修会で講師を務めた元ゼネコン支店長が、そうアドバイスしていた。初めは誰もが新人。多くの先輩が温かく見守ってくれていることを忘れずに...続きを読む

回転窓/匠の技に期待 [2018年4月6日1面]

 2020年東京五輪のメインスタジアムとなる新国立競技場の建設現場で、そのデザインを特徴付ける木架構の作業が始まった▼オール日本を象徴する施設とするため外周のひさしや軒、屋根の部分に47都道府県産の木材を使い、神宮外苑の森に溶け込んだ「木と緑のスタンド」を表現する▼設計した建築家の隈研吾氏は「日本の伝統の建築を現代的な形で表現した」と話す。環境共生、景観配慮という理念を意匠に織り込むこだわりは、日...続きを読む

シリーズ・国のかたちを考える2018/漫画家・羽賀翔一氏 [2018年4月5日1面]

 ◇繊細な意識と仕事の積み重ね
 『漫画 君たちはどう生きるか』は、小説の概要をつかむ目的で漫画にするコミカライズではなく、漫画として独立した面白さのある作品にしようと取り組んだ。でもこれまで原作がある漫画を描いたことはなく、吉野源三郎氏の名著をどれくらい変えて、また変えないのか。そのバランスを見極めるのが難しかった。
 これほど多くの方々に読んでもらえる作品になるとは思っていなかった。中でも...続きを読む

回転窓/クールジャパンの秘策 [2018年4月5日1面]

 信仰や伝承などによって日常の空間とは異なる雰囲気を持つ聖地。自由に出入りできない禁忌の場所がゆえに、人々はその神秘性に引き寄せられる▼多くの人たちに訪れたいと思わせる場所は、宗教的な聖地に限らない。高校球児にとって甲子園はまさに聖地。誰もが簡単には到達できない憧れの場所だからこそ、行ってみたいという思いは膨らむ▼観光施策の一環で、アニメツーリズム協会(富野由悠季会長)が昨夏に「訪れてみたい日本の...続きを読む

回転窓/引き算の視点も大切に [2018年4月4日1面]

 生産性は低いが、それだけ伸びしろが大きい-。建設産業の生産性を巡る議論で指摘されることだが、日本の旅館業(宿泊業)も同様の状況にあるようだ▼旅館業の大半は中小企業が占める。このためか、勘と経験に頼る経営が少なくなく、生産性は欧米と比べて2分の1にとどまっている。先日、日本生産性本部が開いた第2回生産性シンポジウムのパネルディスカッションで、日本旅館協会の針谷了会長がそうした現況も紹介しながらサー...続きを読む

回転窓/喫煙のルール [2018年4月3日1面]

 4月から電気・ガスの料金やビール、牛丼などの価格が値上がりした。有期雇用者が無期雇用への転換を求めることができる「無期転換ルール」が始まるなど、法制度の改正もあった▼制度変更の中におやと思うものがあった。奈良県生駒市が職員や来庁者に、喫煙後45分間はエレベーターの利用を禁止する受動喫煙対策を打ち出したというのがそれ▼受動喫煙の影響を調べた研究結果では有害性を指摘するものが多い。何にも増して非喫煙...続きを読む

回転窓/未来を先取りする地図 [2018年4月2日1面]

 開通したばかりの道路を走るのは楽しい。真新しい舗装と景色に気分も高揚する。東京オリンピック・パラリンピック開催を2年後に控え、道路交通ネットワークの整備も加速。新設道路を走る機会も増えてきた▼地図データの更新をしばらく怠ると、カーナビの画面上は道なき道を走行する事態となるが、そんな時ほどインフラ整備が着実に進展していることを実感する▼国土交通省が16年度から取り組んでいる「インフラみらいMAPプ...続きを読む

回転窓/国会前の最先端技術 [2018年3月30日1面]

 日本の最先端技術を発信する役割も担うことになるのだろう。先日、東京都心部で初めて国会の前庭内に設置された電子基準点「東京千代田」がそれ。日本の標高基準「日本水準原点」の傍らで、その標高も常時監視する▼全国約1300カ所にある電子基準点は衛星システムから信号を受信し、地球上の正確な3次元位置を計測する。地殻変動もモニタリングするのが特徴だ▼全国に電子基準点のネットワークを構築した国土地理院が、土地...続きを読む
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およそ500万人が働く建設業界。それぞれ...続きを読む
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