論説・コラム

回転窓/見果てぬ宇宙への夢 [2018年1月30日1面]

 空気の澄み渡ったこの時期、晴れた夜に空を見上げると、きれいに瞬く星々が見られる。光があふれる都心ではなかなか難しいが、少し郊外に出れば美しい夜空を十分楽しむことができる▼東京大学らが10年以上前から推進してきた天体観測プロジェクトで先週、口径6・5メートル、高さ15メートルという巨大な「光赤外線望遠鏡(TAO望遠鏡)」が完成した▼重さ約200トンに達する望遠鏡は、銀河が誕生する時に放たれる光を観...続きを読む

回転窓/つながりを保つ「またね」 [2018年1月29日1面]

 「きょう一日、ありがとうございました!」。少年サッカーの大会で、1試合終えた子どもたちが相手チームのコーチや関係者に大きな声であいさつをしていた▼このあいさつ、普段は練習や大会を終えた時に保護者に向かって行っているものという。「あいさつはとても大切」というコーチの教えを忠実に実践し、まだ試合が残っているのにいつものあいさつをする子どもたちのほほえましい光景に、保護者たちも大いに和んだ▼建設関係団...続きを読む

回転窓/都会の「お互いさま」 [2018年1月26日1面]

 「駒沢方面です。一緒に乗っていきませんか」。首都圏に大雪が降った22日の夜、東京の渋谷駅前でタクシーを待つ人に一人の中年男性が呼び掛けていた▼降雪で電車やバスなどの公共交通機関は大混乱。駅前のタクシー乗り場には帰宅を急ぐ人が長蛇の列をつくった。降りしきる雪の中でタクシーを待ちわびていた高齢の女性たちが男性の声に手を挙げて一緒に乗っていった▼タクシーは1台に3~4人が乗れる。緊急時には皆が同様の声...続きを読む

回転窓/情報を発信する者の責任 [2018年1月25日1面]

 小説家は元来うそつきだが、書いたことには責任を持たなければならない-。東京メトロが先日開いた地下鉄開通90周年の記念講演会で、作家の浅田次郎さんが、自身が考える小説家のあり方をそう話していた▼作家の想像から生み出される小説の世界は現実ではない。ただ、その世界観を構築する上では、背景にあるものや関連する事象を調べ尽くし、「誠実なうそを組み上げる」といった過程が重要になる▼地下鉄を題材とした浅田作品...続きを読む

回転窓/希代の論客を悼む [2018年1月24日1面]

 〈未来は予測できないからクライシスやデインジャーに満ちているのです。それでは消費者も企業家も将来について確率的な計算ができない。そこで公共事業や教育なども含めた公共活動が必要になるのです〉▼今から4年前、元東京大学教授で評論家の西部邁氏が藤井聡京都大学大学院教授との対談で語った言葉である(本紙2014年10月27日付)。だから〈公共事業や公共活動を無視していると未来をまったく予測できなくなる〉と...続きを読む

回転窓/経営者の言葉が持つ力 [2018年1月23日1面]

 ビットコインやリップルなどの仮想通貨が今月17日に大きく値を下げ、投資家に冷や水を浴びせた。韓国当局などが規制強化を検討しているとの報道がきっかけ▼先月に約2万ドルだった1ビットコインの価格が半分程度に下落した。市場の不安定さが再認識された格好だが、書店に並ぶ投資関連の本には大抵、こう書いてある。「短期的な動きに一喜一憂せず、巨視的に市場を見ることが重要だ」▼「東京五輪関連や首都圏の再開発が活発...続きを読む

回転窓/「伝統美」も次世代に [2018年1月22日1面]

 年初に一年の工事の安全と事業の繁栄を祈って行われる伝統の祭事・儀式。団体や企業がこれから始まる工事の安全を祈る年頭儀式の様子が1月の本紙には数多く紹介される▼東京・霞が関の国土交通省では先日、日本鳶工業連合会(日鳶連)が新年行事の一つ「祝い木遣り」を披露。今年もはんてん姿のりりしい木遣り師たちが、張りのある伸びやかな声で伝統の労働歌を歌い上げた▼木遣りは建設資材を運搬すること。その時に歌われるの...続きを読む

回転窓/現代版「背中を見て学ぶ」 [2018年1月19日1面]

 陸上や水泳、スケートのような100分の1、1000分の1秒を争う世界では、体をいかに無駄なく動かすかが記録を左右する。記録保持者と同じ動きができればおのずと記録は伸びる▼記録保持者の動きを映像で分析してまねる。現代のアスリートは、そうした科学的トレーニングを積んだ結果、フォームがしっかりしており、大きなスランプに陥ることも少ないと聞いた▼アスリートほど精緻ではなくても、職人の世界で一流と呼ばれる...続きを読む

回転窓/北海道命名150年 [2018年1月18日1面]

 かつての「蝦夷(えぞ)地」が「北海道」と命名されて今年は150年の節目に当たる。名付け親は三重県松阪市出身の探検家、松浦武四郎▼「北加伊道」など6案を明治政府に提案し、最終的に現在の名称となった。「カイ」という言葉に「この地で生まれたもの」という意味があると、アイヌ民族の長老から教わり、先住民族の存在を尊重する思いを込めたと言われる▼松浦は6回にわたって現地踏査を行い、地形やアイヌの暮らしなどを...続きを読む

回転窓/趣ある字を万年筆で [2018年1月17日1面]

 哲学者で詩人の串田孫一(1915~2005年)に、仕事場に泥棒が入った時のことを書いたエッセーがある。盗られたのは万年筆とたばこの箱だけ。〈持っていくものが他になかったらしく…〉と振り返っている(『文房具56話』〈ちくま文庫〉の「萬年筆」)▼よその家に2度ほど忘れた時も〈仕事が出来ないので〉とすぐに引き返して取りに行ったというから、万年筆は欠かすことのできない商売道具であったらしい。まさに罪深い...続きを読む

回転窓/レジェンドの心技体 [2018年1月16日1面]

 約4週間後の2月9日、韓国の平昌(ピョンチャン)で23回目の五輪冬季競技大会が開幕する。既に競技施設は完成。比較的緯度が低く降雪量に不安の声があるものの、人工降雪機をフル活用して競技開催に備えているそうだ▼日本選手の活躍とメダル獲得に早くも期待が膨らむ。中でも現役でありながら「レジェンド」と尊敬を集めるノルディックスキー・ジャンプの葛西紀明選手の動向からは目が離せない▼史上最多8度目の冬季五輪。...続きを読む

回転窓/新たな一手「泊食分離」に注目 [2018年1月15日1面]

 強い寒波が相次ぐ今冬。首都圏の近くでは昨年より2週間以上も早く全面滑走できるようになったスキー場もある▼日帰りも手軽でよいが、ゆっくり温泉に漬かって郷土料理を味わい、翌日もたっぷり滑ろうと宿泊するスキーヤー、スノーボーダーも少なくないだろう。好みの食事を近隣の飲食店で楽しめるプランを用意する宿が増えており、旅行客の多様なニーズに街ぐるみで応える取り組みが活発化しつつある▼そうした動きを察知した観...続きを読む

回転窓/仕事の基礎は「まねる」こと [2018年1月12日1面]

 日本の老舗とその仕事ぶりを紹介した『老舗の履歴書』(樋口修吉著、中央公論新社刊)の帯に、一昨年に亡くなったタレントの永六輔さんが〈先代の仕事に似せる。「仕似せ」が「老舗」になる〉と推薦文を寄せていたのを読んだことがある▼年季が入った職人の中には「技は盗むもの」との信念から弟子に手取り足取り教えることをしない人も多い。「自ら学ぶ者だけが優れた職人になる」と▼学ぶの古語は「まねぶ」。つまり「まねをす...続きを読む

回転窓/EC支える物流の新戦略は [2018年1月11日1面]

 ネット通販などの電子商取引(EC)の市場がここ数年で急拡大している。わざわざ店舗に出向かなくても、インターネットで商品を物色してお気に入りのモノが見つかれば即購入、ほんの数日で手元に届いてしまう▼こうした購買スタイルの大きな変化に合わせ、物流の世界では消費者にいち早くモノを届けるためのネットワークの再構築が進む。先進的な大型物流倉庫の開発が大都市の周辺部などで活発化しており、この流れはしばらく続...続きを読む

深谷組野球部/元巨人軍・高橋洸選手を獲得/現場とスポーツ両方の戦力に [2018年1月10日5面]

 深谷組(さいたま市見沼区、深谷和宏社長)の硬式野球部に、元読売巨人軍の高橋洸選手(24)が1日付で入部した。同部は創部3年目で、元プロ野球選手の入部は初めて。「走攻守そろっており、大きな戦力になる」と期待する。平日は一般社員と同様に新国立競技場などの建設現場で仕事をしながら、都市対抗や日本選手権出場を目指していく。
 高橋選手は日本文理高(新潟市)で甲子園の出場経験があり、11年にドラフト5位...続きを読む
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およそ500万人が働く建設業界。それぞれ...続きを読む
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